移植片対宿主病(いしょくへんたいしゅくしゅびょう、GVHD)
移植片対宿主病とは
移植片対宿主病(いしょくへんたいしゅくしゅびょう、Graft Versus Host Disease、GVHD)とは、臓器移植に伴う合併症の一つです。
移植片(グラフト)にとって、レシピエント(臓器受給者)の体は異物です。
移植片対宿主病とは、ドナー(臓器提供者)の臓器が、免疫応答によってレシピエントの臓器を攻撃することによって起こる症状の総称です。
移植片対宿主病と混同される病態として、拒絶反応があります。
拒絶反応はレシピエントの免疫応答によってドナーの移植片が攻撃されることによる合併症の総称です。
移植片対宿主病は様々な他家臓器移植の後に発生します。
移植片対宿主病の中で、特に骨髄移植後移植片対宿主病(こつずいいしょくごいしょくへんたいしゅくしゅびょう)、輸血後移植片対宿主病(ゆけつごいしょくへんたいしゅくしゅびょう)が知られています。
輸血後移植片対宿主病とは
輸血後移植片対宿主病とは、輸血血液中に含まれる血液提供者のリンパ球が増殖し、受血者の全身組織を攻撃・破壊する疾患です。
輸血血液に含まれるリンパ球と受血者の体組織は、お互いを異物と認識して攻撃し合いますが、輸血内のリンパ球は少数です。
結局、輸血中に残ったリンパ球は、受血者の免疫応答によって完全に排除されます。
しかし、輸血中の残存リンパ球が、受血者の体内で制限を受けず増殖し、ついには受血者の正常な体組織を傷害することがあり、これを輸血後移植片対宿主病と呼びます。
輸血後移植片対宿主病の症状・特徴
輸血後移植片対宿主病では、輸血の約1〜2週間後に以下の症状が起こります。
- 肝機能障害
- 血小板減少
- 下痢
- 顆粒球減少と、それに伴う重症な日和見感染症
- 発熱
- 貧血
- 発疹(ほっしん)
これらの症状は激しく治りにくいです。
輸血後移植片対宿主病の原因
- HLAの提供者と受血者での類似
- 受血者の免疫機能の低下
輸血後移植片対宿主病の予防・対策
- 輸血製剤への放射線照射
- 近親者間での輸血を避ける
- 自己血輸血を行う
- 不必要な輸血を行わない
輸血後移植片対宿主病の治療法・治療薬
輸血後移植片対宿主病では、増殖したリンパ球が組織内に侵入するため、治療は困難です。
輸血後移植片対宿主病の予後
輸血後移植片対宿主病の予後は良くありません。
移植片対宿主病の病院における検査・診断科
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