ゼロ金利政策
ゼロ金利政策とは
ゼロ金利政策(0金利政策、ゼロきんりせいさく、zero interest rate policy)とは、1999年2月から日本でとられた金融政策です。
ゼロ金利政策は2000年8月に一度解除された後、2001年3月には量的金融緩和政策が導入され、再び短期金利が実質的にゼロとなりました。
ゼロ金利政策の概説(まとめ)
1998年、バブル崩壊後最悪の経済状況となる中で、大規模な財政政策がとられました。
金融政策においても緩和が求められ、1999年2月、短期金利の指標である無担保コール翌日物金利を史上最低の0.15%に誘導することが決定されました。
日本銀行(日銀)では、金利をほぼゼロにするのは経済における金利機能の低下をもたらし、流動性の罠も招きかねないという考えがありました。
このため、ゼロ金利政策はあくまで一時的で緊急の措置であり、すぐにでも解除したい構えでした。
しかしバブル崩壊による企業の負債は大きく、解除には様々な圧力がかかりました。
ゼロ金利政策が長引いた結果、国民や企業の金利所得が大幅に減りました。
ゼロ金利政策の解除
2000年のゼロ金利政策の一時解除
- 1999年末
- 日本に急速な景況改善が見えてきた。
- 2000年春
- 日本経済の小康状態が続いたことなどから、ゼロ金利政策の解除が決定された。
- 2000年末
- 世界的な同時不況が訪れ、景気後退が始まった。
- 2001年2月
- 政策金利である無担保コールレートは0.25%から0.15%に引き下げられた。
- 2001年3月
- 量的金融緩和が開始されて無担保コールレートは実質的にゼロに低下し、再びゼロ金利政策が始まった。
- 2000年8月
- 政府は物価が持続的に下落するデフレが続いているとして、ゼロ金利政策の解除に反対する姿勢を見せた。しかし、日本銀行(日銀)は物価の下落を良いデフレとして問題ではないとする立場をとった。
- 2001年以降
- 2001年以降の金融緩和の中で長期金利は低下を続け、2003年には0.43%にまで落ち込んだ。
- 2003年
- 長期金利は0.43%にまで落ち込んだ。
2006年のゼロ金利政策の解除
- 2002年初め
- 日本の景気が回復に向かい、20長期にわたる景気回復局面を迎えた。
- 2005年
- 消費者物価の下落は緩やかとなった。
- 2006年
- 前年比で上昇するようになった。
- 2006年3月
- 日本銀行は3月の金融政策決定会合で量的金融緩和政策を解除し、無担保コールレートを大抵ゼロ%で推移するよう促すという、純粋なゼロ金利政策に移行した。
- 2006年7月
- その後も景気回復が続き物価下落の圧力も低下したことから、政策委員会・金融政策決定会合でゼロ金利政策が解除された。
ゼロ金利政策の経済への影響
ゼロ金利政策の施行時
ゼロ金利政策を採用することは、日本銀行(日銀)がこれ以上の金利を目標とした金融緩和ができなくなることを意味するため、金融政策が無力化します(流動性の罠)。
そのためさらに金融緩和する場合は貨幣量を目標とした量的緩和や将来の金融緩和を約束する政策などを採用することになります。
一方で、金利負担の低下が財政政策の発動や設備投資の容易さに結びつき、企業ベースでは総需要増大効果をもたらしますが、国民や企業に対する利子所得を大幅に圧縮させ内需景気を悪化に導きます。
とはいえ、重債務企業の存続が容易になるため、経済資源の再配分が低調になります。
物価低下時においては経済資源への需要が低下しているため、利益率の低い産業が経済資源の解放を迫られないため、金融面からの再配分低調化と符合します。
ゼロ金利政策の解除時
ゼロ金利政策解除後は、上記の政策効果の逆転が起きます。
金融政策が実効性を取り戻すため、レバレッジ効果をかけた過剰投資や企業ベースでのインフレ期待発生を抑制できます。
金利負担の上昇により財政支出や設備投資への抑止効果が働き、総需要増大が抑制されますが、同時に国民及び借り入れの少ない企業に対し金利所得が発生し内需景気を上昇させる効果が期待されます。
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