腸炎ビブリオ
腸炎ビブリオとは
腸炎ビブリオ(ちょうえんビブリオ、vibrio parahaemolyticus)とは、ビブリオ属に属する好塩性のグラム陰性桿菌の一種です。
主に海水中に生息する細菌であり、腸炎ビブリオで汚染された魚介類を生食することで、人に感染して腸炎ビブリオ食中毒を発症させます。
1950年に大阪府で発生し、272人の患者と20人の死者を出した白子干しを原因とする集団食中毒(シラス食中毒事件)の原因として、1950年に発見されました。
日本において腸炎ビブリオ食中毒は、発生件数の最も多い食中毒の一つです。
腸炎ビブリオは、主に海産の魚介類に付着しており、それを人が生で食べることによって感染型の食中毒(感染性胃腸炎)の原因になる可能性があります(腸炎ビブリオ食中毒)。
腸炎ビブリオ食中毒の概説(まとめ)
腸炎ビブリオ食中毒は、日本で発生する食中毒の原因菌としては、発生件数でサルモネラと並んで1、2位にあたります。
日本では特に6月から9月の、海水温が20℃を超える時期に多く発生します。
約75種ある血清型のうち、1996年から「O3K6」が主流です。
感染症法において、腸炎ビブリオ食中毒は、五類感染症の定点把握疾患である感染性胃腸炎に含まれるため、指定された医療機関では発生後一週間以内に報告することが義務づけられており、これを通して発生状況が監視されています。
腸炎ビブリオ食中毒の感染源
腸炎ビブリオは海水に広く存在するため、生鮮海産魚介類を介した経口感染が主で、人から人への感染はまれです。
原因食品としてはイカや貝類が比較的多いですが、その他の一般の魚など、ほとんどの海産魚介類の生食が原因になる可能性があります。
腸炎ビブリオの感染が成立するには約100万個以上の生きた菌の摂取が必要と言われ、食中毒性サルモネラと同様、経口感染症の起因菌の中では比較的、感染・発病に多数の菌を必要とする部類に属します。
ただし、増殖が早い菌であるため、夏期に常温で放置した魚介類などでは2〜3時間のうちに発病菌数にまで増殖することがあります。
また好塩菌であるため、漬け物などの塩分を含む食品に二次感染し、それが感染源となることも多いです。
腸炎ビブリオ食中毒の症状、特徴
腸炎ビブリオ食中毒の治療法、治療薬
- 無治療
- 化学療法
- ニューキノロン系
- ホスホマイシン系
- カナマイシン
- テトラサイクリン
- 対症療法
- 厳禁治療
腸炎ビブリオ食中毒の予防法(防止法)
- 腸炎ビブリオによる食物の汚染を防ぎ、汚染された食物を摂取しない。
- 特に夏期には生の魚介類を常温で放置せず、冷蔵保存する。
- 生魚を真水でよく洗浄する、十分に加熱調理する。
腸炎ビブリオ食中毒の原因
腸炎ビブリオのうち、食中毒の原因として分離されるものの多くは、溶血毒と呼ばれる毒素を産生し、これが本菌の主要な病原因子です。
溶血毒は、赤血球の細胞膜に孔をあけて溶血現象を引き起こす毒素の総称であるが、その多くは赤血球以外の細胞の細胞膜にも作用して、細胞傷害を起こします。
腸炎ビブリオの溶血毒は、主に腸管や心臓に作用して、腸管毒性により下痢を生じるほか、重症例では心臓毒性によって患者を死に至らせる場合もあります。
腸炎ビブリオの食中毒の病院での検査、診断科
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